2013年1月16日水曜日

「普通」


普通であることは難しい。 
飛び抜けた特徴をもっていないということは、全てにおいて「平均的」であるということで、
「平均的」という状態をつくるには実は努力が必要なのだ。

BROWN’Sのオリジナルブレンドは美味しいとよく言われる。(すみません、ちょっと自慢です)
そして毎日飲んでいるのに飽きないとも言われる。
そう、それこそがこの珈琲に我々が託した最大の特徴なのだ。
世の中に美味しい珈琲は沢山ある。
正直言えば、このオリジナルブレンドよりも美味しい珈琲は世の中にごまんとあるだろう。
しかし、これらのなかで毎日飲んで飽きない珈琲は?と言えばどうだろう。
ぐっと数は減るのではないだろうか。

BROWN’Sを代表するカオともいえるこのオリジナルブレンドは「普通に美味しい」珈琲を目指した。
裏を明かせば試作品の中にはこのブレンドよりももっとエッジの利いた美味しい珈琲が沢山あったのだ。
しかしそれらを敢えて選ばず何度もカッピングを繰り返し、このブレンド、この焙煎にたどり着いた。
その判断は間違っていなかったと確信している。

先日マルシェであるフレンチのシェフとお話しする機会に恵まれた。
その方曰く「僕は普通に美味しい料理を作ることを心がけている。美味しすぎるものは毎日食べられないから。」
同志を得たような気持ちになった。
実は同じような話しを以前寿司屋の大将からも聞いた事があった。
うろ覚えだが、本当の酒好きは安い酒を飲む。幾ら旨くても大吟醸は沢山飲めないから。というような内容だったと思う。

そうなのだ。
このブレンドは、食事と一緒に、普段の珈琲タイムに、そして
日々の雑事から離れ、今日起きた嫌な事を忘れ、自分の時間を取り戻し楽しんで頂くために、
「さぁ、やるか」とさっきより少しだけ前向きな自分になって頂くために、飲んで頂きたいと世に送り出した珈琲だ。
シーンやオケージョンを選ばず、いつでも、どこでも飽きずに飲んで頂ける「普通に美味しい」珈琲。
それこそがBROWN’Sオリジナルブレンドが担う役割なのだ。

そしてそのフレンチのシェフも最後に付け加えていた。
「実は普通に美味しいものを作るのが一番難しいのです」 と。







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