2012年9月18日火曜日

インテリア


子供の頃、自分には贔屓の野球チームもなければ、あこがれのスポーツ選手も居なかった。外で遊ぶ事は決して嫌いではなかったが、家の中で遊ぶことのほうがそれ以上に好きだった。やんちゃをするような明るく活発な子供でもなかったし、どちらかと言えば人より目立つことを避けていた。今で言う草食系男子のハシリみたいな少年だったと思う。小学校の頃から部屋の模様替えをするのが好きで、机の位置をちょこちょこ変えてはお気に入りのものを身の回りに並べ眺めていた。思えば当時からインテリアに興味があった。というよりも日常とは違う(違って見える)空間というものに強く魅かれていた。外では友達と一緒に基地を作り、いつもと違うその場所で皆が持ち寄ったおもちゃや本に囲まれジュースを飲んだりお菓子を食べたりした。家の中では布団やマットレスを積み上げて室をつくり、まるで“かまくら”よろしく懐中電灯とマンガを持ち込んでは弟とおやつを食べた。・・・こうやって記憶を並べて気がついたが、子供時代の僕は日常とは違う空間での食べたり飲んだりがとても好きだったみたいだ。大人になった今では外での食事が好きだし、旨い酒を出す雰囲気の良いバーの1つや2つは知っている。都内の繁華街であれば居心地が良く美味しい珈琲が飲めるカフェは大概頭に入っている。どこも値段の張る店ではないが、おいしい料理や飲みものとその空間や醸される雰囲気も特別な、日常を忘れさせてくれる良店だ。どうやら僕のなかで空間と飲食は切っても切れない結びつきがあるようだ。2年前引越を考えたとき、新しい部屋探しで最もこだわった条件は、「天井が高く、四角くて広い部屋」だった。そして古物好きの自分にとって古い物件ならなお良しということ。古い建物は不便も多いが、合理化された今のものにはないデザインや贅沢さが残っているからだ。そしてついに見つけたのが今の部屋である。不動産会社によって築50年を超えるビルのいちオフィスが住宅仕様へと(程良く)最低限のコンバージョンがかけられたあと、さらに自分のイメージに準えて図面を引き、少ない予算のなか、出来る限りの我が侭を尽くしたリノベーションをかけた。そう、インテリアのテーマは迷う事無く「食べものと飲みものが美味しい空間」である。


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今発売中の雑誌LiVES( Vol.65)「クリエイターの家と仕事場」という特集に拙宅が取りあげられた。
(住まいとしてだけでなく仕事や打ち合わせの場所としても使っている所謂SOHOなのです)
ご興味お持ち頂けた方は是非書店で立ち読みなさってみてください(笑)

(表紙写真も拙宅)







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