2012年10月6日土曜日

機能美

与えられた役割を果たす為に装飾の一切を排除し、これ以上何も引けない状態にまで形態構造を突き詰めた結果、自然に現れる美しさ。
ものの中に「機能美」を見つけたとき、僕は震えがくるほど心を揺さぶられる。構成するパーツに役割がないものが存在しない。ひとつひとつの存在に意味がある。
例えば動物や昆虫をじっと眺めているうち、その形状の必然に気付くことがある。
役割が視覚に現れている。
予期せずそれを見つけたとき、世界で最も会いたかった人との邂逅にも似た喜びを感じる。

“デザイン”の語源は“デッサン”と同じ“計画を記号に表す”という意味のラテン語“designare”からきているという。
そう言う意味ではこの世に存在する全ては大なり小なりなにかの役割を担うものであり、それは神が予め計画し、形に表した記号と言えるのかもしれない。
神が作ったこの世に、BROWN'Sという新しいブランドを送り出そうとする今、それを体現するデザインを考えるにあたって僕らが常に気持ちの真ん中に置いていることがある。
BROWN'Sの存在理由からその形である必然性があるか、否かである。
我々に与えられた役割を果たすため熟考に熟考を重ねた結果到達するもの。
そのひとつが「機能美」だと思っている





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